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復興への道のり


<<最新メモはこちらをクリック>>

 2011年3月11日、午後2時46分ごろ、 化学分析室機器の周りの試験管がカタカタと不規則な耳慣れない音を立て、 皆があれっと顔を見合わせていると、やがて部屋が大きく揺れだした。 東北地方太平洋沖地震である。長かった本震が治まると、工学部5号館の廊下は俄かに騒がしくなり、 学生・職員・事務員が皆建屋外に向かって階段を降りていった。
 急いでマンションに帰ってみると、旧式の大型湯沸し器が地震で揺れ、 その上下の配管がポッキリ折れて水が溢れ出した後だった。だれかが水道元栓を閉めてくれたおかげで、 水は止まってはいたものの、掻い出しを終えると夕方になっていた。 電気を復帰してテレビをつけてみると福島原発は全機無事停止のニュースを流していた。
 後からわかったことにはこの時、現場関係者は全電源喪失の事態に顔面蒼白になっていたはずである。

 吉岡さんが福島原発の事故について、 失敗学会第三分科会、失敗体験ネットワークのメーリングリストに最初に情報を流し始められたのが、 明けて12日の夕方であった。そして午後8時7分の第2便では、爆発したのが原子炉建屋なら、 燃料被覆管が高温により損傷、水を分解して水素が発生したことによる水素爆発である、 と言い切っておられた。その時、『原子力発電所で爆発』としかわからなかったのが、 この分科会メンバーだけは一足先に不思議な安堵感を得たのである。
 もちろん、その後の事故の進展が私たちにとって安心なものになったという意味ではない。 「何があったのか」理解できたことによって、見えない、わからないものに対する恐怖が和らいだということだ。

 Steven Spielberg が最初に手がけたヒット映画は、テレビ用に制作されたユニバーサル映画 Duel (邦題“激突!”)である。 何気なく追い越した大型タンクローリーに追い回され、殺されそうになるサラリーマンを描いたサイコスリラーだ。 この映画の怖いところは、終始タンクローリーの運転手の姿が見えないところ。 人の心理をうまくついている。つまり、人は何が起こっているか、理解できない現象に対して言い知れない恐怖を感じる。

 失敗学会を立ち上げて間もないころ、会長の鞄を持ってある工場を訪ねたことがある。 新聞をにぎわすほどの大事故を起こしたその工場では、事件からしばらく経っていて後始末に取り掛かっており、 事故があったときの経営陣はそっくり入れ替えたと聞かされた。 理由が何であれ、事故があったときの人が関与すると、正しい判断ができないのだと言う。
 つまり、大切な判断をしなければならないときに、何らかの利害があると人は判断を誤る。 それがいけないのではなく、人間の性なのだから致し方ない。 そうわかっているので、間違った判断がなされないよう事前の運用に関わった人は退いてもらう。 失敗学会で常に言っている安全のための仕組み作りだ。

 今、日本の社会が大きく変わろうとしているとき、 判断の過ちがないよう一人ひとりが最善を尽くさねばならないときだ。
飯野謙次


吉岡メモ一覧表

6月 22日 第49報 融けた燃料はどこに?<< ここをクリック
6月 16日 第48報 家庭でできる線量低減<< ここをクリック
6月 12日第47報 ベント遅れはあったか?<< ここをクリック
6月 8日 第46報 ストロンチウム測定値の件<< ここをクリック
6月 5日 第45報 1号機水素流路<< ここをクリック
6月 2日 第44報 3号機の地震直後推移<< ここをクリック
5月31日 第43報 ママさんパワーは勝ったか?<< ここをクリック
5月27日 第42報 工程表はなぜ同じ<< ここをクリック
5月24日 第41報 避難区域への復帰は可能か<< ここをクリック
5月22日 第40報 1 号機非常用復水器<< ここをクリック
5月17日(21:45)第39報 圧力容器破損箇所<< ここをクリック
5月13日(21:15)第38報 水棺の失敗はなぜ起きた<< ここをクリック
5月13日(20:30)第37報 1号機燃料棒、完全露出<< ここをクリック
(5月12日(21:45)発行の第37報は改訂されました。)
5月9日(22:00)第36報 津波来襲時の事故評価<< ここをクリック
5月8日(15:30)第35報(改訂版) 浜岡停止の件<< ここをクリック
(5月7日(20:30)、5月8日(10:00)発行の第35報は改訂されました。)
5月5日(21:00)第34報 事故の発端<< ここをクリック
4月30日(13:30)第33報 4号機燃料プール映像<< ここをクリック
4月27日(21:00)第32報 ディーゼル発電機はどこにあった?<< ここをクリック
4月25日(17:30)第31報 炉心溶融と炉心損傷<< ここをクリック
4月23日(10:15)第30報 水棺方式の中止を!<< ここをクリック

第1報〜第29報は、こちら
    吉岡メモ修正箇所
メモ番号・場所
修正前 修正後 備考
第32報、p1、3、5,6、9行目
福島2/3/4 号機は全て、タービン建屋の地下1 階においてあります。

非常用ディーゼル発電機という安全上重要な設備の配置が、タービン建屋 という耐震性の低い建屋で、しかも最も海側、かつ地下1 階、という設計だった

なお、1 号機は、タービン建屋の1 階に置いてありました。
1、3号機 は2台ともタービン建屋地下1階、 2、4号機は タービン建屋地下1階に 1台、共用プール建屋1階に 1台置いてありました。 2、4 号機の共用プール建屋1階の発電機は、建設当初、タービン建屋地下1階あったものを、 共用プールが建設された約10 年前に移設された模様です。 共用プール建屋に置いた非常用ディーゼル発電機が停止した原因は、 津波か、地震の影響か、動作不良か、分かっていません。


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