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 〒113-0033 東京都
 文京区本郷 5-29-12
  admin@shippai.org  


第9回失敗学会年次大会

 第9回失敗学会年次大会を以下要領で開催します。

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予約された座席番号は各人の名札に印刷しますので覚える必要はありません。

一般、ゲスト参加で参加料支払済みにも関わらず、座席の予約が間に合わなかった人は、 当日受付にお申し出ください。
一般参加希望者は、第9回失敗学会年次大会参加希望とお書き添えの上、 admin@shippai.org まで御連絡ください。
2、3日経っても事務局から連絡がない場合は、貴メールがSPAMと判断されたことが考えられます。 お手数ですが、03-5689-3035 まで電話連絡をお願いします。
受付時間は、月、火、水、木、金 10:00-12:00、14:00-16:00です。


日 時:2010年12月11日(土)、10:00-18:00
場 所:東京大学工学部2号館 221講義室
参加費:会員 3,700円、一般 7,400円
    (会員ゲストの参加は割引があります。事前登録・支払いが必要ですので、
     本郷事務局に御連絡ください。当日登録のゲスト割引はありません。)

会次第
09:00 開場
09:45 開会の辞【畑村洋太郎】
09:55 失敗学会報告【飯野謙次】
10:15 副会長講演【中尾政之】
11:15 組織行動分科会発表【石橋明・大橋光三】
11:45 ゲームと失敗学分科会発表【飯野】
12:00 昼休み
     《大人の工作コンテスト:工学部2号館展示室》
13:25 大阪分科会発表【横井祐一】
14:25 樋口晴彦講演
15:25 休憩
15:40 失敗体験ネットワーク発表 パネルディスカッション
           【中田 邦臣】失敗体験ネットワーク
           【長田 敏】製品評価技術基盤機構 製品安全センター 参事官 
           【赤坂祐二】日本航空 安全推進本部 部長
16:40 会長講演【畑村】
17:45 コンテスト結果発表、その他表彰
17:55 閉会挨拶【畑村】
18:05 閉会
年次大会終了後、以下の通り懇親会を行います。 参加される方は当日14時までに受付にお申し出の上、 会費のお支払いをお願いいたします。
【時間】18:25~19:45   【会費】2,000円   【会場】工学部2号館31A室

リコールに学ぶ
会長講演:畑村洋太郎(はたむら・ようたろう)
失敗学会会長

リコールとは工業製品に対する社会からのフィードバックであり、技術の進歩や知識の共有に貢献するものである。 最近のリコールでは使用者の責任範囲が狭まり、製造者のそれが拡大する傾向があり、 人間と機械の分担領域の変化がその背景にある。 産業のグローバル化による全自動車生産工程の現地化などの状況から生じる新たな要求や社会の変化に対応して品質を確保するためには“仮想演習”と“逆演算”が必須である。
民生品の誤使用を斬る!
副会長講演:中尾政之(なかお・まさゆき)
東京大学大学院教授

民生品の不具合や事故の原因は、政府機関が分析する結果、製品、 誤使用、不明・調査中の3つに分類される。 これまでは誤使用が原因の多くを占めていたが、 2007年以降製品起因が増え、 2009年に消費者庁が設立されてからはそれが顕著である。
 誤使用は、明示的に示されなかった機器使用上の制約条件が組立によって部品間で干渉するため発生することが多い。 ソフトウェアのモジュール結合によるバグ発生と酷似したこのメカニズムは、 今後設計者の責任となっていくだろう。
島根原子力発電所における
点検時期超過事案に関する事例分析

理事講演:樋口晴彦(ひぐち・はるひこ)

 2010年に中国電力株式会社の島根原子力発電所で発覚した点検時期超過事案の潜在的原因として、 業務負担量と人的資源の乖離、組織文化の過剰性、不適合管理制度の不備及びその他のリスク管理上の問題の4点、 さらに今後の組織不祥事対策に当たっての留意点として、外部に対する過剰反応、協力会社に対する過度の依存心、 組織不祥事に関する社員教育の不足の3点について解説する。
CRMの視点から内部統制を考える
組織行動分科会:石橋明(いしばし・あきら)大橋光三(おおはし・こうぞう)

 組織行動分科会では、組織事故や不祥事などの失敗事例を分析することによって、 組織の意思決定に影響を及ぼす背後要因などを解明する研究活動を展開している。
 今年度は航空分野で開発され、その有効性が立証されてきた
“CRM(Crew Resource Management) ”の視点から、 “内部統制の問題”について議論している。特に企業の監査部門の視線から、 組織の意思決定プロセスや情報の収集・活用状況などに “CRM的発想”を適用することで事故や不祥事を未然に防止する仕組みや方法論が開発される。
口だけ人間はもう要らぬ
ゲームと失敗学分科会:飯野謙次(いいの・けんじ)

 失敗学会では、世の中で起こった事故や失敗を取り上げ、 それを分析し、再発防止の方策を提案する。その対象は情報産業を含めた製造業であることが多い。 この時、ものづくりを多少なりとも経験した者でなければ、 いくらすばらしい名言を吐いてもその意見に説得力はない。
 昨年から試行的に始めたコンテストでは、製造業にははるか及ばないながらも、立案・計画、 設計、製造、市場評価を経験する機会を提供している。
二次データから見える事故要因分析
―福知山線事故調査の盲点を探る―
大阪分科会:横井祐一(よこい・ゆういち)

 JR西日本福知山線脱線事故については、事故調査報告書の再検証という異例の事態に及んでいる。
 事故調査報告書という二次情報だからこそ透かし見えて来る事故調査の盲点と、 企業の意思決定プロセス等の事故誘因について指摘を試みる。
 大手私鉄本社にて危機対応・訴訟を統括、リスクマネジメントの新規事業を提案し、 歴代最年少で同社関連会社社長に就任。朝日大学経営学部で講師を務める。
失敗体験ネットワーク:失敗体験施設に関するパネル討論
中田邦臣 失敗体験ネットワーク
長田 敏 製品評価技術基盤機構 製品安全センター 参事官 
赤坂祐二 日本航空 安全推進本部 部長
司会:吉岡律夫

 失敗体験ネットワークでは、事故や失敗の現物を保存し、 失敗に学び、再発を防止する文化を醸成することを目的とし、 失敗体験施設の見学や紹介をしている。
 本パネルでは製品評価技術基盤機構・長田 敏氏と、 日本航空安全啓発センター・担当者から活動を紹介頂いた後、 会場の参加者と失敗体験施設に関する討論を行う。
 
デモ:失敗知識データベース、科学技術振興機構

失敗知識データベースは、科学技術分野の事故や失敗の事例を分析し、得られる教訓とともにデータベース化したもので、 科学技術振興機構(JST)が無料で提供しています。
デモ:製品事故展示、製品評価技術基盤機構

製品の安全対策に必要な施策の充実と事故の未然防止並びに再発防止を目的とし、 私たちの身近な製品に関する事故j情報を収集・調査し、その結果を公表または情報提供を行っています

デモ:パソコンエクササイズ-チームコミュニケーションの向上に向けて-
東芝原子力エンジニアリングサービス株式会社

原子力発電所運転員のチームワーク向上を目的として開発された、 パソコンを使用したエクササイズで、多くの原子力発電所での使用実績があります。 コミュニケーションの難しさを楽しみながら認識させる効果があることから、 職場の安全教育への適用もなされています。また、CRM訓練にも有効との指摘がなされています。 これまでに開発したエクササイズの紹介と実際にエクササイズを試行していただきます。




東京大学本郷キャンパス工学部
当日は土曜日のため、出入口は一箇所です。(丸印)


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