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石井浩介先生逝去石井先生と私は交友が深く、初めてお会いしたのは1986年秋。 私が当時務めていた GE Nuclear Energyからスタンフォード大学修士課程に派遣された時のことです。 以来、家族ぐるみでお付き合いいただき、『コウスケさん』、『ケンちゃん』と呼び合うようになっていました。 初めてお会いした時には、浩介さんは既に直美さんと結婚されており、博士課程で大いに活躍されていたのです。 家族ぐるみと言っても私の場合は、20年以上に亘るお付き合い中で6年間だけ結婚しており、 私生活が安定せずに随分御心配をかけたものです。人生の岐路に立ったときはお互いに意見をぶつけ合い、 私にとってはかけがえのない師匠兼友人だったのです。 オハイオ州立大学からスタンフォード大学に戻られた浩介さんは、故 Phil Barkan 先生から引き継いだ生産性設計(Design for Manufacturing)の講座から出発し、それを『価値づくり設計』に発展させ、 アメリカ、アジア、そしてヨーロッパを舞台に、機械設計からソフトウェア設計にいたるまで、 様々な人間の生産の価値を高める活動を通して、世界の産業に貢献していく真っ只中のできごとだったのです。 価値づくり設計を日本で教えていくにあたり、私も少なからずお手伝いをさせていただきました。 スタンフォード大学より同講座をライセンスし、日本語でその内容を教え、2008年4月には、 浩介さんと共著で念願の日本語教本 『価値づくり設計』 を世に送り出したのです。そして2冊めは是非ロバスト設計を書こうと話し合っていた矢先のことでした。 価値づくり設計とは、設計者が製品を生み出す時に、まずその企画自体の価値を問い、 成功させるための様々な手法を教えるものです。その考え方は形ある工業製品のみならず、 ソフトウェア、サービスなどあらゆる企画に適用できます。 この優れた設計・企画の手法をさらに世の中に浸透させて行くことが、現世に残された私たちの使命であると考えます。 大学教授と聞くと、いつも難しい顔をして難しいことを難しく説明する人というイメージがあります。 石井浩介先生は、およそ大学の先生らしくなく、気さくで快活、その大きな笑い声を私たちは決して忘れることはありません。 その笑顔も私たちの脳裏に焼きついています。浩介さんにいつかは自慢できるよう、 私たちは価値づくり設計を引き継いで進んでいきます。
[ 飯野謙次 ]
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