今回の懇談会は、懇談会やゲームと失敗学分科会で活躍する木次谷光晴さんの強い押しで『失敗学ワークショップ』を行った。
一般の方も今までになく大勢の 8名が参加されたので、まあまあの成果と言えよう。初めて失敗学会行事に参加される人のために、
失敗学のレビューをまず飯野副会長が行った。主な内容は、
- 過去の失敗に学んで、同じ失敗を繰り返さないよう、個人だけでなく社会で情報を共有しよう
- 失敗が起こったら、直接原因とともに根幹原因を見極めることが大切
- 私たちは形式や体面にとらわれ過ぎる傾向がある
- 人に知識を伝えるには、右脳と左脳の両方に訴えかけるのが効果的
- うっかりミスがなくならないのは人間だから当然
- うっかりミスが起こらないような仕組みを作るべし
- 人と機械の適材適所
とまあ、項目だけを見ただけではよくわからないかも知れないが、それはこの懇談会に参加された人たちの特典である。
後の懇親会でわいわい話しながら聞いてみると、“右脳と左脳”さらに“人は見間違える”
でお見せした動画がずいぶん評判だった。実は、
ここをクリックすると出てくるので、もう一度見たい方はどうぞ。2つ並べて一方の位相をどうやって180度ずらせたかは教えられない。
上記リンクのページの解説には、大抵の人は反時計まわりに見ると書いてあるが、日本で見せると、
時計まわりに見る人が若干多い。これは日本人の特性ではないかと思う。行き先を人に教えるとき、
日本人は地図を書く人が多いのに対し、西洋人は文章で、例えば、“3つ目の角を右に曲がって、
○○のガソリンスタンドのところを左、、、”などとやる。右脳を使う傾向が強いのは漢字民族の特性か。
とすると、中国や台湾でこのテストをやるとやはり時計まわりに見る人が多いのだろう。是非一度試してみたい。
さらに面白いことに、時計まわりに見える人は、画面の近くに紙を置いて数学の問題を解いてみるとよい。
あら不思議、反時計まわりに見えるではないか!
自分の講演のネタばらしはこの程度にして、次に木次谷さんによるセッションに話題を変えよう。
まずはブレーンストーミングで肩の力を抜いた。面白いもので、“人はなるべく他人と違う方向に思考が走る”
と認識させられた。ううむ、なるほど。
そして次のワールドカフェでの反応は様々。僕は、意識の底から十代の時の失敗体験を掘り起こされた。
最後に輪になってみんな一言。もう少し時間があって、もっと続けて欲しいと思った。また、来年も時期を見て、
このワールドカフェをやってみたい。
楽しい時間を過ごした後は、浅草大もんじゃ祭り。浅草寺の人込みと仲見世のにぎわいを横目に、
みんなでもんじゃ屋さんに向かった。大もんじゃ祭りにしてはお好み焼きが3種、焼きそばに、もんじゃが1種だったと思う。
イベントの命名にはもう少し気合いを入れようと反省した。
(飯野謙次)