講師: 関根陽介
株式会社ソーシャルライツ
演題:原野商法問題に挑む司法書士の役割
-原野商法被害者、50年後のリアルな課題-
- 原野商法被害者を取り巻く現状
- 北海道における原野商法の実態
- 現行の法律・制度上の課題
- 国土保全という見落とされがちな視点
- 今後想定されるリスクと、放置した場合の影響
- 司法書士がこの問題に取り組む意義
- 私が起業に至った経緯
- なぜ株式会社という形を選択したのか
- 今後のビジョンと構想
ご挨拶
私は平成27年に司法書士試験に合格し、翌平成28年に司法書士登録を行いました。合格当時はまだ大学4年生で、在学中のことでした。
新卒として社会に出た時から、「専門家として生きていかなければならない」という強いプレッシャーに悩まされたことをよく覚えています。しかし、その後10年間の実務経験を積む中で、司法書士業務の魅力や面白さに気づくことができ、現在ではこの仕事を通じて社会や次の世代に貢献していきたいという使命感を持って取り組んでいます。
私はこれまで、どのような困難なご相談であっても、「なんとかしてあげたい」という思いで相談に向き合ってきました。そうした中で出会ったのが、いわゆる原野商法の被害に遭われた方々です。
原野商法は、約50年ほど前に流行したもので、多くの方が価値の乏しい土地を取得することになりました。そして現在に至るまで、その土地の扱いに悩み続けている方が少なくありません。
問題は、単なる不動産の処分にとどまりません。相続の問題、相続登記の義務化への対応、さらには将来的な遺産承継の問題へと発展し、気がつけば「一族全体の問題」へと広がってしまっているのです。
しかしながら、この原野商法の問題は、これまで長らく十分に向き合われてきたとは言えません。勇気を出して相談しても、「価値がないので対応できない」と、不動産業者や自治体、場合によっては国からも見放されてきたケースが多く見受けられます。
この問題を放置すれば、相続によって権利関係はさらに複雑化し、やがては国土の管理や権利関係の保全という観点からも、看過できない社会問題へと発展していくおそれがあります。
そこで私は、まず相続による権利関係の複雑化を食い止めるための「受け皿」が必要であると考え、相談の入口となる存在になろうと決意しました。そしてその第一歩として、株式会社を設立するに至りました。
現在では、原野商法の被害者の方々を中心に、土地に関するご相談を年間100件以上お受けしています。
講演ではこのような立場から、上記のような内容についてお話しさせていただきます。
拙い講演になるかもしれませんが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。