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第22回失敗学会大阪夏の大会の報告

【主催:失敗学会 大阪分科会】
会場とzoomとのハイブリッド開催

2025年7月19日(土) 10:00-16:30

南久宝寺ビル401号室(30名限定)
       大阪市中央区南久宝寺町1-9-2(Map)

地図をクリックで拡大
大会参加費:【失敗学会会員】会場参加4,000円、zoom参加2,000円
                【一般】zoom参加4,000円

会場参加者(16名):浅井香葉,飯野謙次,岩崎雅昭,岡田敏明,川路明人
                         木田一郎,佐伯公三,三田薫,田中健一郎,西川哲弘
                         平松雅伸,福田晃,福元満治,本間由美子,松野昭弘
                         吉田裕
zoom参加者(10名):三国外喜男,高橋武文,谷徳造,豊高勝,中尾政之
                           山岡修,山田宏,山本直弘,吉岡律夫,一般1名
                           (50音順)参加者合計26名

【記録】
10:00 開会の挨拶
10:15 平松 雅伸(ひらまつ・まさのぶ)氏
11:30 昼休み
12:45 吉田裕(よしだ・ゆたか)氏
14:00 岡田敏明(おかだ・としあき)氏
15:00 休憩
15:15 福元満治(ふくもと・みつじ)氏
16:30 終了

大阪夏の大会会場の様子




講演
プログラム
講師内容
戦後80年、祖父の遺品-特攻隊兵士の形見のスイス製懐中時計から、太平洋戦争を考えてみた

平松 雅伸(ひらまつ・まさのぶ)


 個人的な状況ですが、後期高齢者の年齢入り口(75歳)に到達する時期になり、生前整理の作業に関わり始めました。最初に、亡祖父の遺品を眺めています。祖父がとても大事にしていた、日本海軍特攻隊のパイロット(上智大学からの学徒出陣)の形見として、昭和20年5月に譲られた、スイス製の懐中時計と将校の襟章他を、出身地~鹿児島県指宿市の市立図書館-指宿海軍航空基地の資料コーナーに寄託しました。
  
  1. この懐中時計の経緯
  2. 時計をきっかけに取り組んだこと
        
    • 太平洋戦争の俯瞰-教訓 兵庫大学社会人講座(2018年度)での講演
    • 2019ASF春合宿~鹿児島訪問(桜島火山防災、明治維新、太平洋戦争知覧特攻記念館、指宿海軍航空基地慰霊碑の見学)
    • 居住する泉大津市での、戦争伝承会での講演と市長からの感謝状
  3. まとめ
列車内閉じ込めに遭遇した乗客の精神的負担とその軽減策について

吉田裕 (よしだ・ゆたか)
   関西大学 社会安全学部 教授
  長時間にわたる列車内閉じ込めは、体調不良を訴える乗客が発生するだけでなく、乗客の精神的負担を増大させる恐れがある。2018年6月18日の朝に発生した大阪北部地震にともない、近畿圏の広範囲において約250本の列車が駅間に停車し、多くの乗客が長時間にわたり列車内に閉じ込められた。本発表では、今後も起こり得るであろう長時間にわたる列車内閉じ込めについて、その場に居合わせた乗客の精神的負担の軽減策について検討を行う。






左は45歳の時三洋電機岐阜工場
右は先月坂村真民記念館(71歳)にて
日本にものづくりの復活は可能か?

岡田敏明 (おかだ・としあき)
   愛媛大学非常勤講師・(株)システムユニ代表
 失われた30年という言葉が一人歩きしている。
 ここ30年近く、中国及び東南アジアでの日系企業での製造業の立上げ支援の経験から、確かに日本国内でのものづくり現場が少なくなり、現物・現人を通じてものづくり人材の育成ができなくなっている。日本にものづくりを取り戻そうとの議論が空理・空論に終わっている。ものづくり敗戦と言われる今の日本の製造の復活の道はあるのか、過去の失敗を振り返ってその方策を模索してみた。
水俣そしてアフガニスタン

福元満治 (ふくもと・みつじ)
   石風社代表・ペシャワール会理事
 私は学生時代の1970年-74年に、水俣病第一次訴訟・自主交渉闘争に関わり、そのことが私のその後の人生を方向づけることになった。1981年に図書出版石風社を起こしたが、1977年に、アフガンで用水路事業を築いた中村哲医師の文章に出遭ったことが、出版人としても一人の人間としても決定的だった。〈水俣〉で石牟礼道子・渡辺京二氏に出会い、〈アフガン〉で中村哲医師に出会ったのである。今回の講演は、水俣病という高度化学企業の犯罪、アフガンという欧米先進国の「躓きの石」とどう関わることになったのかということについて話したい。

概要

(zoom の AI コンパニオンを元に)
 この会議では、太平洋戦争と特攻隊に関する歴史的な講演から始まり、 その後、列車内閉じ込め事故の分析や日本の製造業が直面する課題について議論が行われました。
 さらに、アフガニスタンでのNGO活動や水俣病、ハンセン病に関する問題が取り上げられ、 これらの経験から得られた教訓や支援活動の重要性が強調されました。会議全体を通じて、 歴史的な出来事や社会問題に対する正しい理解と、直接的な対話や支援の必要性が繰り返し指摘されました。

平松さん
太平洋戦争末期の特攻隊
 平松氏が太平洋戦争末期の特攻隊に関する講演を行う。 彼は祖父の遺品である特攻隊員の懐中時計を中心に、 特攻隊の実態や出撃状況、地元の被害状況について詳細に説明する。
 また、平松氏は自身の家族が経験した空襲被害についても語り、 戦争の悲惨さを伝える。講演では特攻隊員のデータベースや当時の 写真、資料なども紹介され、戦争の記憶を後世に伝える重要性が 強調される。

平松さん
太平洋戦争の規模と犠牲者
 太平洋戦争に関する講演が行われ、戦争の規模、犠牲者数、 特攻隊の実態などが詳しく説明された。講演者は、戦争の悲惨さを 伝えることの重要性を強調し、自身の家族の経験も共有した。
 質疑応答では、日本が太平洋戦争の教訓を十分に学んでいない のではないかという意見が出され、現代の日本社会や技術革新 との関連性についても議論された。

吉田先生
列車内閉鎖事故の影響
 吉田さんは、列車内閉じ込め事故の事例と乗客への影響に ついて議論された。
 2018年の大阪北部地震時の列車停止状況や、乗客の避難方法が 詳細に分析された。241列車が30分以上停車し、その約3分の2が 線路上での避難を余儀なくされたことが報告された。
 また、避難開始までの時間や乗客の精神的負担についても言及され、 今後の対策の必要性が強調された。

吉田先生
列車閉じ込め事故の調査
 吉田さんは続けて、大阪北部地震時の列車閉じ込め事故に関する 調査結果を報告された。乗客の不安やイライラ感は時間経過と ともに増加し、約1時間後には多くの乗客が降車を希望する ことが明らかになった。また、乗務員による乗客への協力要請が 社内の雰囲気改善に効果的であることが示された。
調査結果を踏まえ、異常時の乗務員対応マニュアルの改善が 提案された。

岡田先生
日本の製造業の海外移転
 会議では、日本の製造業の海外移転による国内空洞化と、 その結果としての付加価値の喪失について議論されている。
 岡田先生は、IT化やERPシステムの導入が必ずしも効果的でなく、 現場のプロセス改善や人材育成が重要であると指摘している。
 また、日本の製造業が直面している課題として、技術や経験の 継承の問題、経営者の意思決定の重要性、そして現場を理解した ITシステムの必要性を強調されている。

岡田先生
日本の伝統的技術とngo
 岡田氏は、失われた20年が30年に延長されたことについて講演し、 日本の産業における課題を指摘する。

福元さん
 アフガニスタンでの中村医師を中心とするNGO活動について報告し、 現地の状況や日本の伝統的農業土木技術を活用した 灌漑事業の成功例を紹介する。福元氏は、現地の文化や技術を 尊重することの重要性を強調し、西側諸国の近代化アプローチの 問題点を指摘する。次に、水俣病問題に触れ、地域での 啓発活動について言及する。

福元さん
水俣病に対する誤った認識
 水俣病とハンセン病に関する誤った認識や差別の 問題が議論されました。水俣病はチッソの工場廃液に含まれたメチル水銀によって 引き起こされた食中毒であり、感染症ではないことが 強調されました。また、メディアや教育機関による情報の 伝達方法の問題点や、企業の責任、水俣病支援運動の特異性に ついても言及されました。会議では、これらの問題に対する 正しい理解と、直接的な対話の重要性が強調されました。

福元さん
水俣病とハンセン病
 水俣病の経験と患者サポートの重要性についての 個人的な話から始まりました。議論は、ハンセン病の患者と その医師である中村哲の仕事に移り、ハンセン病の 歴史、文化的背景、そして患者への医療提供の課題についての 議論で締めくくられました。

福元さん
アフガニスタン支援活動報告
 アフガニスタンでの支援活動について詳細な報告が なされた。中村医師らのチームが、山岳部に診療所を設立し、 用水路を建設することで、砂漠化した地域を緑化し、農業を 復活させた取り組みが紹介された。また、現地の伝統的な自治システム「ジルガ」を活用し、地域住民との協力関係を 築いたことが強調された。支援活動は中村医師の死後も継続 されており、年間約4億円の予算で運営されている。

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