失敗事例

事例名称 熱膨張でスライダがロックした
代表図
事例概要 搬送物を移送するスライダがロックした。スライダとレール間の寸法公差は、図2(b)の公差であったが、レールの熱膨張で隙間がなくなったことが原因であった。対策として、レールの熱膨張量を考慮して、公差を変更した。
事象 搬送物を移送するスライダがロックした。
経過 搬送物が大きくなったので、スライダを新しく設計した。図2のように、スライダとレール間の寸法公差を従来と同じレベルとした。ところが稼動開始後しばらくして、スライダがロックする不具合が発生した。
原因 スライダとレール間の寸法公差は、図2(b)の公差であったが、レールの熱膨張で隙間がなくなった。
対策 レールの熱膨張量を考慮して、公差を変更した。
知識化 熱膨張量はもとの寸法が変われば変化する。寸法を変える場合は、熱膨張量を考慮して寸法公差のレベルを決める。
背景 そもそも寸法公差を、スライダの最小とレールの最大でゼロゼロに設定するのが問題であった。
シナリオ
主シナリオ 不注意、注意・用心不足、企画者不注意、誤差設定不適、スライダ、計画・設計、流用設計、使用、運転・使用、不良現象、熱流体現象、熱、熱膨張、機能不全、ハード不良、機械・装置、動作不能
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.スライダの寸法公差
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)