失敗事例

事例名称 ドラムミキサで原料が溜まって原動機負荷が増加した
代表図
事例発生場所 工場生産ライン
事例概要 ドラムミキサで原料が溜まって原動機負荷が増加した。ベルトコンベアで運ばれた原料が、ドラムミキサ端部付近に落下するが、ドラムミキサの内径が一定だったので、原料が混合しないばかりか、排鉱側に流れなかった。対策として、胴体の給鉱側端部を円錐形状とし、コンベアから落下した原料が排鉱側に流れるようにした。
事象 ドラムミキサで給鉱側端部に原料が溜まって原動機負荷が増加した。
経過 図1のように原料がベルトコンベアで運ばれ、ドラムミキサ内に落下し混合後、排出されるシステムを設計製作した。稼動を開始したところ、しばらくして、原動機負荷の増加が発見された。原料はドラムミキサ端部から約1.5mの位置に落下するが、原料がこの落下位置に溜まっていた。
原因 ベルトコンベアで運ばれた原料が、ドラムミキサ端部付近に落下するが、ドラムミキサの内径が一定だったので、原料が混合しないばかりか、排鉱側に流れなかった。
対策 図2のように、胴体の給鉱側端部を円錐形状とし、コンベアから落下した原料が排鉱側に流れるようにした。
知識化 装置間の連携(この場合は、コンベアとドラムミキサ)のまずさが不具合の原因となることが多い。本事例の対策では、ベルトコンベアからの原料落下の動きをよく把握して、原料がうまく斜面に当るように適正な位置を選択することが重要である。
背景 セメント製造用のロータリキルンは、わずかに回転円筒を傾かせて、円筒内の原料を移送させている。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、仮想演習不足、調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、環境変化への対応不良、使用環境変化、定常動作、誤動作、不良現象、機械現象、構造の問題、機械的連鎖反応、過負荷、想定外負荷
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図1.ドラムミキサへの給鉱(対策前)
図2.ドラムミキサへの給鉱(対策後)
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)