特定非営利活動法人

失敗学会

広告掲載について 広告掲載について 広告掲載について 広告掲載について
 入会案内
 連絡先
 International
   日本語ホーム
 組織
   設立主旨
   法人会員
   個人会員 
   分科会
   貸借対照表
   個人情報保護方針
 ニュース
   過去のニュース
   関連・推薦書籍
 会員ページ
   パスワードを忘れたら
   会員個人情報変更
   失敗学フォーラム
 〒113-0033 東京都
 文京区本郷 5-29-12
  admin@shippai.org  


第23回失敗学会大阪夏の大会のご報告

【主催:失敗学会 大阪分科会】
会場とzoomとのハイブリッド開催

2026年7月11日(土) 10:00-17:00

南久宝寺ビル401号室(30名限定)
       大阪市中央区南久宝寺町1-9-2
(Map)

地図をクリックで拡大
会場参加者(21名):梅村彰,鍵谷司,浜田信夫,除本 理史,浅井香葉
                         飯野謙次,岩崎雅昭,岡田敏明,加古眞,木田一郎
                         佐伯公三,三田薫,薄知香志,田中健一郎,田辺和光
                         中尾政之,平松雅伸,深澤敏春,福田晃,本間 由美子
                         吉岡律夫
zoom参加者(10名):加藤豊,谷徳造,豊高勝,松野昭弘,三国外喜男
                           山岡修,山本直弘,ゲスト1名,一般2名
                           参加者合計31名

【記録】
09:30 開場
10:00 三田薫(さんだ・かおる)失敗学会大阪分科会会長挨拶
10:15 除本理史(よけもと・まさふみ)・60分 大阪公立大学経営学研究院教授
           「福島原発事故の経験をどう継承するか:
           「オルタナ伝承館」のすすめ」
11:15 吉岡律夫(よしおか・りつお)・35分 失敗学会理事
           「大阪は日本一の硝子の街だった」
11:50 昼休み
12:50 鍵谷司(かぎや・つかさ)・90分 京都地方裁判所専門員
           「首里城炎上・なぜ、首里城は全焼したか?
           -那覇地裁における判決を踏まえて-」
14:20 浜田信夫(はまだ・のぶお)・75分 大阪市立自然史博物館、外来研究員
           医薬品、食品として健康被害事件を引き起こした紅麹サプリ(仮)
15:35 休憩
15:45 梅村彰(うめむら・あきら)・75分 東海経営支援センター理事長
           重大品質事故から学ぶ課題と再発防止策への示唆
17:00 終了


大会参加費:【失敗学会会員・ゲスト】会場参加4,000円、zoom参加2,000円
                【一般】zoom参加4,000円

Zoom の AI コンパニオンの要約を編集

会場は大阪南久宝寺で、三田薫大阪分科会長のあいさつの後、それぞれのテーマで5人の先生による講演が行われました。

 除本教授は環境経済学の背景を共有し、公害被害地域の再生と困難な過去の継承について説明しました。 講演は多視点性の重要性を強調し、福島の伝承施設として、里見家の老舗旅館での原子力災害交渉官展示や、 早川さんの豊橋寺での第二原発反対運動の歴史展示などを紹介しました。
 さらに講演では、原子力災害に関する民間のオルタナ伝承館とその重要性について議論されました。 除本教授は、公的な施設の不足を補う民間の取り組みの価値を強調し、被災地の記憶と経験を保存する必要性について話されました。 資金と人材の不足が課題として挙げられ、政策的支援の重要性が指摘されました。また、展示方法についても議論され、 当事者の物語と実物の展示が効果的であることが確認されました。
 失敗学会も事故の現場・現物を保存することを推奨しており、今回のご講演は非常に有益でした。

 zoom参加の山岡修は、3.11の震災について、原因の調査と教訓の伝承が重要であることを強調し、失敗学会の役割について議論しました。 会場では、福島の伝承館や3.11メモリアルネットワークの活動について説明し、民間の語り部や地域ネットワークとの連携について述べました。

 続いて失敗学会理事の吉岡律夫さんにより、大阪のガラス業界の歴史について詳しく説明が行われました。 江戸時代から明治時代にかけての大阪のガラス産業の発展が紹介され、特に天満宮付近でのガラス工場の設立や品川硝子製造所の設立について説明されました。 明治時代には日本初の板ガラス製造工場が設立され、キリンビールの製造も行われました。吉岡さんはまた、 ガラス製造の技術的課題や失敗例についても言及し、特に板ガラスの製造における困難について詳しく説明しました。

 鍵谷司さんは、「首里城はなぜ全焼したか?」という演題で、 那覇市消防局の火災原因不明の結論、監視カメラに記録されている火災状況の検討不備、そして那覇地裁の判決について詳しく説明しました。 さらに、管理者(沖縄県知事および美ら島財団)の過失による火災原因に係る住民訴訟では、全て否定されて敗訴となり、管理者たる知事の責任問われることなく、管理が現在も継続されていることにも言及されました。

 令和元年10月31日の火災については、監視カメラが火災前から全焼まで詳細に記録していることから、火災状況を科学的に合理的に矛盾のない機序を解説しました。とくに、LED照明灯が経学通路に設置され、コード類がはみ出していたことから、踏みつけによる撚線コードが損傷し、ショートしたことを究明しました。正殿の配線は、金属管に収められており、露出配線は、照明灯コードであることから発火源となった可能性が高いと結論している。なお、発火源については、消防局でもコンセントのトラッキングの可能性が指摘されたが特定できなかったが、発火元は、この電気室であると特定している。なお、ショート時に、分電盤のブレーカが落ちなかったことや多数の溶融痕の火源(ショートか、火災熱か)などについて説明され、とくに着火物が特定できていないことが住民敗訴の要因であることが述べられました。
 消防車は、連絡からわずか15分で首里城に到着したものの、建物の構造や設備の不具合により、放水までに時間を要し、しかもわずか十分程度で水量不足になったなど消火活動が困難になった。 会場では、監視カメラ4台の動画が上映され、火災の発生から拡大までの経過が上映され、正面裏側電気室での黒煙発生、正面での炎発生や延焼状況など、早期発見から全焼までの火災状況が詳細に報告されました。

 首里城火災の原因究明と消防活動について詳細な議論が行われた中、とくに、コード類がショートしたにもかかわらずブレーカーが落ちなかった事実について、LED照明の電流容量が原因である可能性について質疑がありました。コードの容量に関する技術的な問題があることに言及された。現場の監視カメラの映像や物的証拠の不足、消火設備の不具合、そして裁判所の判決が火災の正確な原因を特定していないことを問題視する意見が示された。なお、照明灯や見学マットの仕様については裁判でも公表されていません。

 講演では、見学通路にはみ出した照明灯コードの踏みつけによる撚線の損傷が発熱、そしてショートを引き起こし、接触していた見学通路マットに着火したとのメカニズムが主張された。控訴においては、この点が論争のポイントになることが紹介されました。

 小林製薬副作用問題を取り上げた浜田信夫さんによる機能性表示食品のプレゼンテーションでは、 2015年の規制緩和により、医薬品と食品の間の曖昧な分野で600億円の市場が形成されたことが説明 され、企業が自社で機能性を証明できるシステムにより、医薬品の規制から免れることの利点が議論されました。
 浜田さんは、機能性食品の副作用問題と小林製薬の対応について詳細な発表を行われました。 講演では、2023年1月から小林製薬のベニコウジサプリメントに関連した健康被害が報告され、特に腎臓障害のケースが発生したことを確認した。 会社側は3月に問題の深刻さを認識し、原因究明を開始したが、現在の調査では具体的な機作が特定されていない。 講演では、会社が原因究明に十分な取り組みをしていないと指摘し、より迅速で効果的な対応が必要だと述べた。

 問題は3月に発覚し、特定の製品に異常な成分が混入していたことが判明した。会社は当初被害を認識しなかったが、 最終的に約500人が保証対象となり、312人に支払いを終了した。 講演では、会社の品質管理体制の不備、特に現場での知識蓄積の不足と、科学的根拠の義務化による規制の影響について話し合われた。 会社の組織構造と情報共有の問題が危機を認識しないことに影響した可能性を指摘した。

 梅村彰さんは、品質事故から学ぶためのフレームワークについて説明し、品質コストの分類(予防コスト、評価コスト、内部失敗コスト、外部失敗コスト)を紹介した。 彼は設計、製造、使用の各段階での品質不良の原因について詳しく説明し、最近出版した書籍「事故から学ぶ品質管理強化メソッド」に基づいて、 7つの大きな品質事件の事例を紹介した。
 梅村さんは、自動車業界、電気業界、食品業界、建設業界、化粧品業界の7つの品質問題事例について報告を行った。 主な問題点として、設計段階での原材料選定や工程管理の不備、異常発生時の対応遅れ、品質リスクへの過小評価、組織横断的な品質保証体制の機能不全が特定された。 そして、デジタルテクノロジーの活用、品質安全を重視する経営者組織の構築、異常管理の強化などの対策が必要であると結論づけた。
 さらに、過去から続く原因(新商品戦略のプレッシャー、コスト重視、技能継承の困難、教育訓練の不足)と比較的新しい原因(技術の高度化、サイバ ー攻撃、デジタル技術への過信)が品質問題の主要な要因として特定された。参加者は、他社の失敗事例から学び、 自社の組織文化を改善することの重要性について議論し、特に経営者の意識変革と品質文化の構築が必要であることで合意した。

大阪夏の大会会場の様子
















6 7  8月 9 10 11
2026年8月
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

失敗知識DB

失敗年鑑

個人会員紹介

法人会員紹介

失敗体験施設名鑑
 
Copyright©2002-2026 Association for the Study of Failure