失敗事例

事例名称 テープケーブルの端ピンに接続しているLSIが静電気による放電で破損した
代表図
事例概要 テープケーブルの端ピンに接続しているLSIに、破損事故が多発した。図2のように、組立作業時にテープケーブルをコネクタに挿入する際、テープケーブルの表面(テフロン)に帯電した静電気が、信号線に0.2KV~2KVの電圧を誘起してすぐに放電したため、LSIを破壊してしまった。対策として、イオンブロワーで除電しながらの組立作業方法に変更した。
事象 テープケーブルの端ピンに接続しているLSIに、破損事故が多発した。
経過 図3のような、テープケーブルの端ピンに接続しているLSIに、破損事故が多発した。
原因 図2のように、組立作業時にテープケーブルをコネクタに挿入する際、テープケーブルの表面(テフロン)に帯電した静電気が、信号線に0.2KV~2KVの電圧を誘起してすぐに放電したためである。
対策 イオンブロワーで除電しながらの組立作業方法に変更した。
背景 電子回路機器の組立は、静電気に注意する。とくに低湿度環境下の作業では、静電気が発生しやすい。また、ケーブルの絶縁試験でも同様の不良となるので注意する。
後日談 イオンブロワーがない場合でも、接続する時に、信号の終端抵抗負荷側から挿入すれば、LSIの破壊を防止できる。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、過去情報不足、不注意、注意・用心不足、取り扱い不適、組立作業、電子機器、定常操作、手順不遵守、不良現象、電気故障、回路、配線、コネクタ、静電放電、機能不全、システム不良
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.コネクタ接続状況
図3.テープケーブル断面
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)