失敗事例

事例名称 ノイズでラッチ回路の出力が誤動作した
代表図
事例概要 電子回路の実機テストで、ラッチ回路の出力が誤動作する不具合が発生した。ボード内の信号同時切替で終端電源電圧が揺れ、ノイズが発生し、このノイズが終端抵抗を通り、電圧としてクロック信号に重畳したためである。
事象 電子回路でラッチ回路の出力が誤動作した。
経過 電子回路を実機テストしたところ、ラッチ回路の出力が誤動作した。ラッチ出力とクロック信号を測定したところ、図2のようになっていた。
原因 ボード内の信号同時切替で終端電源電圧が揺れ、ノイズが発生し、このノイズが終端抵抗を通り、電圧としてクロック信号に重畳したためである。クロック信号振幅が小さくなり、ラッチ出力が立ち上がらなかった。
知識化 同時に切替る信号が多いとノイズが増大する。これを同時切替ノイズという。
背景 動作条件によって変動するような不確定ノイズは、測定サンプルを増加したり、実機動作で測定したりして、評価する。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、過去情報不足、調査・検討の不足、事前検討不足、予期せぬ使用環境、電子機器、試験、非定常行為、無為、不良現象、電気故障、回路、配線、反射ノイズ、出力特性、定常動作、誤動作
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.クロック信号とラッチ出力
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)