失敗事例

事例名称 自動溶接で溶接長が不足した
代表図
事例概要 コイル設置用のストッパを自動溶接で製作し、抜き取り検査したところ、内側の隅肉溶接の長さが不足していた。ストッパ縦リブの内側の幅が狭く先細りで、自動溶接機のノズルがリブに干渉するため、溶接長が不足した。そこで、溶接不足分を手動の溶接で補った。
事象 コイル設置用のストッパを自動溶接で製作し、抜き取り検査したところ、内側の隅肉溶接の長さが不足していた。
経過 図1のような、コイル設置用のストッパを設計した。製作数が1000個と大量だったので、自動溶接機で製作した。抜き取り検査したところ、縦リブ内側の隅肉溶接の長さが不足していることが判明した。
原因 構造上、内側から溶接すると歪が発生するので、外枠から順に組立・溶接を行っていたので、縦リブは箱の中の溶接となっていた。しかし、縦リブの内側の幅が狭く先細りで、自動溶接機のノズルがリブに干渉するため、溶接長が不足した。
対処 溶接不足分を手動で補った。
知識化 加工方法によっては、設計図面通りにならない場合がある。試作と量産で、加工方法が変わったことで、不具合が発生することも多い。また、生産量によって、加工方法を考慮した設計が必要である。
背景 図2に、箱型構造物内側の溶接を廃止し、外側溶接とした対策例を示す。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、調査・検討の不足、仮想演習不足、溶接部位、溶接長不足
情報源 創造設計エンジンDB
内田貫一、薩摩林和美、溶接構造物の実際、産業図書、PAGE97
マルチメディアファイル 図1.コイルストッパの構造
図2.内側溶接を廃止した溶接例
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)